リーダーに必要な「人間技術」が三つあります。
①コミュニケーション技術 ②モチベーション技術 ③カウンセリング技術
今回からは、三番目の「カウンセリング技術」についてお伝えしていきます。少し難易度の高い技術となります。
カウンセリングとは、業務上の指導と個人的適応を促進するために行う内面教育の1つです。
ひとりひとり異なるパーソナリティは、態度とか価値観の違いであり、それは“外界への対応の仕方”を意味します。P/A(パート・アルバイト)という身分の者に、いかに厳しい躾や罰則を与えても、彼らの真の態度(心の構え)や価値観を変えることにはならないでしょう。変わったとしても、せいぜい表面的なものでしかありません。
そこで、職場において、より有効な内面教育の技法として“カウンセリング”が考えられます。
カウンセリングとは
『アドバイスを必要とする人が行動計画を立てやすくするために実施される“双方向(ツーウェイ)コミュニケーション”』
のことです。
P/Aに問題があった場合は当然ですが、なくても、管理者がある働きかけ(ストローク)を与えたい場合に行います。したがって、職場で行うカウンセリングは、通常の“指導面接”と“相談面接”を合わせた形式をとることになります。
〈指導面接〉
管理者とその部下が、業務上もしくは自己啓発上の目的設定をするための面接
〈相談面接〉
個人の適応上の問題解決を図るための面接
P/Aを扱う職場では、上記の両方を1つにした形でカウンセリングが望まれます。また、実際には、カウンセリングのみで効果が上がるわけではなく、同時に“トレーニング”を計画・実施していくことが必要となるので、その点にも十分な配慮をしてください。