経営を変革するパート・アルバイト活用の3大メリット

 

パート・アルバイトを活用すれば、中小企業には大きなメリットが3つある。

1.人材不足解消  2.人件費の変動費化  3.人財の超短期育成

どの企業も日々悩んでいる人の問題。3つのメリットが本当に実現できるのだろうか。

パート・アルバイトによる人材不足解消

中小企業の人材不足はなぜ起きるだろう。多くの企業が社員や専門職の人ばかりを求人している。しかし、ほとんどは大手に採られてしまう。しかも、人不足で既存の社員に負担がかかり、益々長時間労働で離職が進み、深刻化する悪循環。この状況を打破してくれるのがパート・アルバイトだ。

パート・アルバイト、特に女性のパートさんには、即戦力の優秀な人が多い。ただ、彼女たちは家庭の事情などで働く時間に制約があるため、働く場が驚くほど少ない。彼女たちが働ける環境を作るだけで、多くの人財を確保することができる。

パート・アルバイトによる人件費の変動費化

一般的には、人件費は固定費となっている。年間を通して忙しい時期も、ヒマな時期も同じ人員だ。せっかく繁忙期で稼いだ利益が、年間でみると減ってしまう。

これを解消するのがパート・アルバイトだ。一日の中でもパートさんなら、忙しい時間帯は10人に、ヒマな時間帯は3人にもできる。これを年間通して行なえば、大きな収益アップになる。これが人件費の変動費化である。

パート・アルバイトによる人財の超短期育成

新入社員のミスマッチが問題となっている。新入社員は、まだ働いた経験が少ない。基本的なビジネスマナーから入って、仕事を手取り足取り教えなければならない。ちょっと厳しくすれば、すぐに辞めてしまう。余裕のない中小企業には難しい。

パート・アルバイトの女性なら即戦力だ。彼女たちの潜在能力はすごい。以前と仕事内容が違っても、たちまちマスターしてくれる。しかも、コミュニケーション力にすぐれているだけでなく、顧客視点も鋭い。現場の集客や売上アップにも意欲的な人も多い。

以上がパート・アルバイト活用の3大メリットである。

経営環境が厳しい中、中小企業はパート・アルバイトの雇用に目を向ければ、現状の課題を一気に解決する突破口になる。

パート・アルバイトを活用するために一番大切なことは何だろうか。それは、従来の固定概念を完全になくすことになる。正社員・専門職中心の現場の改革。さらに、固定シフトや一斉出社ではないフレックス勤務にすること。サービス残業賞賛の雰囲気をなくすことである。

そんなに難しいことではない。パート・アルバイトの正しい活用法を実践すれば必ず、どんな業種・業態でも3つのメリットを実現することはできる。しかも、女性活用という企業としての社会貢献にもなる。中小企業こそが雇用社会をよき方向へ導く原動力となりえるだろう。

 中園 徹